駆け出し作家の中野ののは、最近デビューしたばかりで、お師匠様のもとで勉強をしている。
そんなある日、お師匠様から出された次の作品の課題、「リアルな現代もの」。
ついファンタジーにいきがちなののがたどり着いたのは、
パイロットという職業をテーマとした話を書くことだった。
そのモデルとなるのは、幼い頃に結婚の約束をして別れていた幼馴染・井上庵里。
しかし、彼は空を飛んでいるのに飛んでいないという。
それってどういうこと?
ペンギンが空を飛ぶ時、ののを待っているものとは―……。